崇福寺

観光スポット

「龍馬伝」のロケ地にもなった文化財の宝庫

さて問題です。
九州には、国宝建造物がいくつあるでしょうか?

答えは、6つです。

では、長崎市には、そのうちいくつあるでしょうか?

答えは、3つです。

それでは、最後の質問です。

長崎市にある3つの国宝建造物のうち1つは大浦天主堂ですが・・・

残り2つはどこにあるでしょうか?

答えは、崇福寺にある大雄宝殿と第一峰門なんです!
ちなみに、残る九州の3つは、大分県の富貴寺(ふきじ)大堂と宇佐神宮本殿、熊本県の青井阿蘇神社です。

ここ崇福寺には、2つの国宝に加え、国指定重要文化財5つ、県指定有形文化財4つ、市指定有形文化財が10ある、まさに文化財の宝庫なんです。

崇福寺は、唐(今の中国)の人によって建てられた唐(中国)寺で、1629年(寛永6年)に福州地方の唐人たちの希望で、唐僧超然が招かれ建立されました。

崇福寺を訪れて、最初に目に入るのが、まるで龍宮城の門のような三門(国指定重要文化財)です。

この三門から境内に入り、階段を登ったところにあるのが第一峰門(国宝)です。

中国寧波(にんぽー)で材を切組み、1695年(元禄8年)唐船で舶載し再建されました。
軒下の構造組物に特徴があり、四手先三葉栱(よてさきさんようきょう)と呼ばれる複雑巧緻な詰組(つめぐみ)は他に例がないそうです。

軒下軒裏には極彩色の吉祥(きっしょう)模様を施し、雨がかり部は、朱丹一色塗で、門扉の青い蝙蝠こうもりと牡丹の花も縁起物です。

更に奥に進むと、本堂である大雄宝殿(国宝)があります。

1646年(正保3年)に建てられ、長崎市に現存する最古の建物です。
当初は1階建だったそうですが、1681年(天和元年)頃に増築され2階建になりました。
1階は黄檗様式、2階は和風様式となっており、まさに中国と日本の文化が融合した建物です。

堂内には「釈迦三尊(県指定有形文化財)」が祀られていて、中央が釈迦如来、向かって右が迦葉(かしょう)尊者、向かって左は阿難尊者です。

この釈迦三尊の体内からは、銀製の五臓と布製の六腑が発見されています。
内臓模型を入れるのは「生き身の釈迦」としてインドに伝説があり、金属製の内臓をもつのは国内唯一と言われています。

大雄宝殿内の左右に十六羅漢(県指定文化財)も祀られています。

長崎の唐寺の特色は、海の神様である媽祖様を祀った媽祖堂があることで、長崎を訪れる唐船の航海安全を祈願して作られたそうです。
両脇には、千里先を見通せる千里眼と世の中のすべてを聞く耳を持つ順風耳が仕えています。

大雄宝殿の向かいにある護法堂(国指定重要文化財)には関帝や韋駄天などが祀られています。

これ以外にも、長崎を襲った大飢饉を救った大釜や鐘鼓楼(国指定重要文化財)など見どころが多すぎるまさに文化財の宝庫です。

基本情報

住 所〒850-0831 長崎県長崎市鍛冶屋町7-5
電話番号095-823-2645
料 金大人300円、高校生200円、小・中学生無料
営業時間8:00~17:00
休 日年中無休
アクセス長崎駅から路面電車(崇福寺行き)乗車で12分、「崇福寺」電停下車、徒歩3分

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